突然ですが皆さん「割礼」って何かご存じですか。
割礼とは男性もしくは女性の一部を切開あるいは切除(場合によっては性器口を封鎖)する外科的施術を指します。(by ウィキペディア)
この前アメリカ人と韓国人の夫婦に「我が家は息子が産まれてすぐに新生児割礼(包茎手術)するか迷っている」と言われ、割礼が身近でない仏教徒で日本人である私はめちゃくちゃ驚きました。
国や宗教によっては身近である「割礼」
今回は赤ちゃんや新生児期にに割礼手術をする国や割礼する意味や意図をご紹介したいと思います。
割礼って何
前述した通り男性もしくは女性の一部を切開あるいは切除(場合によっては性器口を封鎖)する外科的施術を指します。
一般的に割礼は男性器の男子性器の包皮の一部を切除することを指しますが、アフリカや中東などの一部の国では女性の外性器の一部または全体を切り取ったり、陰部を封鎖する行為も割礼と言います。
割礼はものすごい奥深いトピックなので、このブログでは男子割礼(包茎手術)、特に男の子の新生児割礼に焦点を当てたいと思います。
新生児割礼(包茎手術)とは
生まれてきた男の赤ちゃんは包茎の状態が正常で、外部に露出できません。
通常は成長するに従い自然と剥かれ、露出できる事が多いですが、赤ちゃんや新生児の早期段階で包皮の一部を切除し、亀頭を露出させる手術を新生児割礼(包茎手術)と言います。
割礼する意味や意図
文化的
男子割礼が一般的な地域では自分だけ割礼していないと、いじめの対象になったりすることもあるとか。。
宗教的
ユダヤ教やイスラム教は宗教上の理由から男子割礼をすることが多いです。
衛生的
包茎の状態だと包茎の内側に恥垢という尿のカスが垢の様にたまることがあり、それが原因となって「亀頭包皮園」や「尿路感染症 (UTI)」 等にかかる可能性がある為、包皮をずらして洗う洗う必要がありますが、割礼をすると病原体を宿す包皮が取り除かれるため掃除が簡単になります。
病的理由
世界保健機関(WHO)は男性の異性間感染HIVを予防するために自発的な医療用男性割礼 (VMMC) を推奨しています。
などなど、割礼する理由は国や地域によりさまざまです。
新生児割礼をする意外な国
アメリカ
知らない人はめちゃくちゃ意外に感じますが、アメリカでは新生児割礼(包茎手術)が現在も一般的です。
昔は宗教や歴史的背景から新生児割礼をする男の子が多かったのですが、現在は衛生的な理由から新生児割礼をする赤ちゃんは今でも多く存在します。
アメリカは宗教的理由とは無関係に新生児包茎手術を広く行っている世界で唯一の国といえます。
韓国
アメリカの影響を受けているのがアメリカ。
1950年代は割礼は一般的ではなかったのですが、朝鮮戦争終了後にアメリカ軍が韓国に残りました。
もとも割礼手術が一般的であったアメリカの文化が韓国に広がり、韓国にも割礼文化が根付いたと言われています。
ちなみに韓国では割礼をする時期は新生児期であったり、徴兵前の10代であったり時期は様々だそう。
フィリピン
ユダヤ教徒やイスラム教徒は宗教上の理由から多くの男の子が男子割礼を受けますが、キリスト教が多いフィリピンも実は割礼率が高い国のひとつ。
どうやらキリスト教が到来する16世紀ころから割礼の文化が始まり、現在もその文化が続いているそうな。
フィリピンの割礼は10歳前後に行われ、学校の長期休み中に行われることが多いそう。
しかも料金は無料!
フランスは。。
余談ですがフランスは他EU諸国と同様に割礼の割合は高くありません。
フランスに住んでいるイスラム教徒やユダヤ教徒は割礼を選択することが多いそうです。
国別の男性割礼人口の割合を表したマップ
このマップでは色が濃い国ほど男性割礼の割合が高い事を示しています。
先ほど紹介した以外の国でもユダヤ教やイスラム教が多い国では割礼率が高い事がわかりますよね。
国別の詳しいパーセンテージを知りたい場合は、下記URLから知りたい国にカーソルを当てるとその国の詳細割礼率をすることができます。
参考:Circumcision by Country 2023
アフリカ諸国も割礼が多いですが、これは宗教的、社会的背景のほか、南アフリカではHIV感染拡大防止のために推奨していたり理由は様々です。
ちなみに予想通り日本は9%と割礼は少数派でした。
日本の泌尿器科のサイトにも割礼について記載されている記事が多数ありますが、大人になってからの包茎手術は別として、日本では新生児期の男子割礼(包茎手術)は必ずしも必要ではない、という意見が多い様です。
このデータによると国別で男性割礼の割合が一番高い国はモロッコの99.9%、一番少ないのはバチカン市国の0.1%の様でした。
まとめ
日本人だったしても割礼(包茎手術)や新生児割礼が一般的な地域に住んでいると、我が子に割礼手術をするべきか悩みますよね。
私は新生児割礼をするか選択肢に迫られた夫婦を2組知っていますが、1組は「自分の体のことなので息子が将来決めたらいい」と新生児割礼をしなかった夫婦と、「衛生的にも清潔に保てる」という理由で息子に新生児割礼をした夫婦どちらも知っています。
どんな選択をするにしても新生児割礼(包茎手術)は親にとっても子供にとっても、とても重要なことなので家族でよく話し合って決めれるといいですね。
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