「日本ではこんな時はこれ食べるけど、フランスは?」シリーズのパート1では日常の生活の食事、パート2はイベントで食事をご紹介しました。
パート3ではちょっとディープにニッチな場面での「こんな時何食べる?何飲んでる?」をご紹介します。
この記事はざっくりと「フランス人は~」とまとめていますが、フランスは移民等様々なバックグラウンドの人が多く住んでおり、それにより日常的に食べる料理や習慣も異なります。
その為、ご紹介する料理や習慣ははあくまでもフランスをざっくり知るための手がかりとして、捉えて頂ければと思います。
飲み会のしめは
日本人だと飲み会でたらふく飲んだ後に食べたくなるのがラーメン。
フランスの場合、ラーメンではなく、ケバブやマクドナルドに行く事が多いそうです。
飲んだ後の小腹を満たすケバブやマックはとても美味なんだとか。
二日酔いの時
更に酒を飲む
日本で言うところの「迎え酒」。
フランス人の中には迎え酒で二日酔いの症状を抑える人もいます。
科学的には二日酔いの状態でアルコールを飲むと、脳に麻酔作用を再び与えることになり、頭痛や気持ち悪さが感じにくくなりますが、これはあくまで症状を先送りしているだけで根本的解決にはならないそうです。
オニオンスープ
フランスで二日酔いの時に長きにわたって食されているのが、オニオンスープ。
実際に、玉ねぎに含まれるLシステインという物質が、アルデヒドの分解を助けてくれるそうです。
また温かいスープで体内への吸収率を高めることもできますし、飲み過ぎた日の脱水対策として水分補給だけでなく塩分を入れ、ミネラル補給にも役立つ意外と優れたスープ。
オレンジジュース
ビタミンCがアルコールの分解を早めてくれるため、フランスでは二日酔いの時に飲まれています。
病気になった時
体が弱って食欲も落ちているので、食べやすいスープ、マッシュポテト、ヨーグルト、ポタージュなどがよく食べられます。
北フランスだと、なんとホットワインを飲んだりもするそうです。
また、ミルクまたはお湯にハチミツやレモンを入れて飲んだりもします。
疲れている時
チョコレートで糖分を摂取したり、ビタミンCを採るためにオレンジジュースを飲むことが多いです。
精力をつけたい時
日本では料理に欠かせない生姜ですが、フランスでは精力をつける効果があると言われています。
フランス料理ではあまり使用しませんが、日本料理はよく生姜を使うので、日本料理の事をよく知らない人に生姜料理を出すとニヤニヤされることも。
生姜に含まれているジンゲロールという物質が、血管拡張、血行促進作用があり、血行を良くして体を温める効果があります。
血の巡りが良くなるという事からフランスでは生姜=精力がつくというイメージがあるのかもしれませんね。
実際、精力増強剤に生姜成分が入っている事もよくあるので、そういう効果があるのかもしれません。
髪の毛をつやつやにしたい時
これ!と言った定番の食べ物はないですが、魚は髪に良いというイメージがある様です。
実際に、魚には皮膚の新陳代謝を促す「ビタミンB2」、髪の毛の主成分であるケラチンの生成をサポートする「ビタミンB6」などがバランスよく含まれています。
女性に作ってほしい手料理
日本だと「彼女に作ってほしい手料理ランキング!」等ありますよね。
フランスはその様なザ定番料理はない様です。
知り合いに聞いてみたところ「皆得意料理が違うんだから、定番なんかないよ」とサラッと一言。
日本は「こういう料理を期待されているから頑張らないと」とつい考えてしまいますが、確かにごもっともな意見でした。
お葬式の後は
日本ではお葬式の後、精進料理を食べますが、フランスも葬式の後に皆でご飯を食べます。
日本の様に決まった料理はなく、立食形式で食べる事が多いです。
金曜日は魚
キリスト教カトリックでは古くから金曜日にはお魚を食べるという習慣があります。
これはイエスが十字架にかけられた金曜日にはお肉を食べることを節制して、代わりに魚を食べる日とされていたことに由来しています。
フランスもこの習慣から影響を受けて、現在も金曜日は魚を食べる日として定着しています
厳格な家庭以外では金曜日も特に気にせず好きなものを食べますが、学校給食は金曜日は魚メニューが多いです。
映画を見ながら食べるもの
映画館だと日本と同様にポップコーンが定番。
家で映画鑑賞をする場合は、ポテトチップスや野菜スティックを食べる人が多い様です。
スポーツ観戦
バー等でのスポーツ観戦の場合は、フランスもワインではなく、ビールを選ぶ人が多いです。
家だとワインよりモヒートなどのカクテルを好む人が多い様です。
おつまみはソシソン(サラミの様な乾燥ソーセージ)、ピーナッツ、ミニトマトなどお酒に合うもの。
子どもが大好き
フライドポテト。これは世界共通かもしれません。
あと牛ひき肉100%のステーク・アッシェもフランスの子供達に人気です。
ステーク・アッシェは私も試しましたが、肉本来の味を堪能するために、豚肉は勿論の事調味料もつなぎも香味野菜も入っておらず、かたい。。
日本のハンバーグをイメージしていましたが、全く違ったお味でまさに肉食べてる!という感覚が味わえます。
顔合わせの時
決まった定番料理はありませんが、日本と同様にきちんとしたレストランで顔合わせが多いです。
新郎が良いレストランを予約し、レストランや顔合わせが充実した内容だった場合、新婦の父親がお会計をすることが多いです。
夜食と言ったら
夜食と言ったら日本で思いつくのはうどんじゃないでしょうか。
フランスは人により様々ですが、フルーツ、パン、チーズ、トマトなどがよく食べられる様です。
子供の身長を伸ばすために
日本と同様に子供の身長をのばすために積極的にミルクを飲ませる家庭は多い様です。
実際のところ、牛乳に含まれるカルシウムは骨の“密度”を上げる栄養素なので、骨の成長を促してくれますが、身長を伸ばすにはタンパク質と一緒に摂取することが大事だそうです。
子供の頭をよくするために
日本では鮮魚コーナーで「さかなさかなさかな~・・・・あたまが良くなる~♪」という歌がよくかかっていますが、フランスも子供の頭を良くするためには魚がよいという考えがあります。
実際に魚の脂に多く含まれる必須脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)が脳の神経細胞の主な成分となって、神経伝達をスムーズに行い、記憶や学習などの脳の働きを高めると言われています。
やけ食い
好みにより様々ですが、私のフランス人の友人はイライラした時、生ハム、ヌテラ、千ーズなどを爆食いします。
ヌテラとはイタリア発祥のココアパウダーとヘーゼルナッツが入ったペースト。
ヘーゼルナッツのリッチな風味とココアの濃厚でまったりとした味わいが特徴で、一度食べるの病みつきになるお味。
私も無性にパンやバケットにヌテラをたっぷり塗って食べたくなります。
家にお呼ばれした時の手土産
ワインやデザートを手土産として持っていくことが多いです。
下痢の時
日本人にとってはびっくりですが、フランスでは下痢になるとコーラを飲みます。
フランスのドクターの中には下痢や腹痛の時にコーラを勧めてくる人もおり、私の継母もフランスのホームナースですが「腹痛時はコーラ」がいいよと言います。
炭酸成分が整腸効果を促し、コーラに含まれている糖分・カフェインなどが水分と一緒に補給されることで快復を促すと言われています。
便秘の時
硬水
便秘解消のフランスでよく飲まれているのが硬水。
硬水に豊富に含まれているマグネシウムが腸の動きを活発化する作用があるため、便秘解消に良い効果をもたらしてくれます。
中でも硬度約1,849と超硬水で便秘解消に効果的と言われているのがエパー(HEPAR)
便秘解消だけではなく、代謝が促進され、脂肪の吸収を抑制する効果があるので、フランスのマダムも愛用しているとか。
非常に残念なのが、貯水量が少ないため、日本での販売も制限されており、結構な頻度で「在庫切れ」状態です。
プルーン
日本でもプルーンは便秘に効くと言われてますよね。
プルーンに含まれる食物繊維と「ソルビトール」の相乗効果で、優れた整腸作用や便秘解消効果をもたらします。
プルーンは奇跡の果物と呼ばれ、とっても栄養価の高い果物です。
フランスではギュイエンヌ地方アジャン産やトゥーレーヌ地方のものが有名な様です。
みんな大好き
言わずもがなのバケット
日本でいう米の様な存在で、フランスの食事には欠かせません。
美味しいバゲットは外がカリっと、中がふわっとしていて、フランス人は美味しいバゲットを見分けるのが本当に上手です。
ブランチ
外で食べる事が好きなので、時間がゆっくりとれて、天気が良い春や夏の休日の昼下がりにブランチを楽しむ人が多いです。
また、時期的にアスパラガスやメロンなど旬の野菜や果物を使ったメニューが多いです。
時間がない時にかきこむ食べ物
食事に時間をかけるイメージのフランスですが、時間がなくて急いで食べないといけない時も勿論あります。
そんな時はサンドイッチやフードトラックで買った食べ物でパパっと済まします。
バレンタイン
チョコレートをあげるのは日本と変わりませんが、フランスはホワイトデーがないので、パートナー同士がチョコレートをプレゼントしあいます。
入院中のお見舞い
基本的に食べ物に制限がある病院がある可能性があるので、食べ物やお菓子は基本的に控える方が多いです。
病院食
フランスの産院の食事というと、フルコースの美味しそうなイメージがありますが、実はそうでもない話をちらほら聞きます。
日本の病院だとお祝い膳などが用意されますが、フランスは特にその様な食事もなく、パン、ヨーグルトかチーズがほぼ毎食でてきて、加工肉もよくでてくる様です。
ただおやつの時間がある病院もある様です。
まとめ
3回に分けてご紹介した「日本ではこんな時はこれ食べるけど、フランスは?」いかがでしたでしょうか。
日本と似た食事を食べていたり、びっくりな習慣があったり、是非フランスを知る手がかりにして頂ければと思います。
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