外国語大学出身の私は専攻語学を中国語にし、留学は英語圏に行き、トライリンガルを目指して猛勉強?していました。
しかし英語圏に留学している間に中国語をすっかり忘れてしまい、今や話せる中国語は「您好(ニイハオ)」程度。
現在フランス語を勉強し始め再びトリリンガルを目指していますが、とにかく私は多言語話せる人への憧れが強いです。
その価値観を息子に押し付けるつもりはありませんが、せっかく国際結婚し、多言語を学べる機会があるのであれば、できるだけ多くの言語に触れさせたいと思い、ゆるっとトライリンガル育児を始めてみました。
ちなみに私が始めた方法は日本語のご家庭でも始められる方法ばかりですし、高い教材も今のところ買ってません。
できることからコツコツとをモットーに始めました。
そして我が家の言語戦闘能力は下記
日本在住のため、英語とフランス語を学ぶ機会は圧倒的に少ないのが現状です。
母国語日本語、英語ちょっと、フランス語ゼロ
母国語フランス語、日本語は関西弁と青森弁と標準語を使いこなすトリリンガル、英語もTOEIC900点以上
生後半年、使える戦闘言語「あー」と「うー」
赤ちゃんは語学の天才。でもどうやってマスターするのか?
ちょっと古いですが、TEDで面白いプレゼンを見ました。
タイトルは「The linguistic genius of babies」
邦題は「赤ちゃんは語学の天才」。
プレゼンターはパトリシア・クール(Patricia Kuhl)博士。
全部を紹介すると長くなるので、要約するとこちら。
- 横軸は年齢、グラフの中の線は第二言語を習得する能力。7歳までの赤ん坊や子どもは天才的だが、その後少しつづ能力が低下。思春期になると圏外になる。
- 赤ちゃんは全ての言語の音を区別できるが、大人は母語の音を聞き分けることはできても、外国語の音は区別できない。
- 赤ちゃんは1歳になるまでに外国語の音を区別できなくなる。その分かれ目が生後6~8か月以降。
- アメリカと日本の赤ちゃんに“ra” と “la” という英語では重要な音であるが、日本語では重要ではない音を聞き分けてもらうと、生後6ヶ月から8ヶ月の赤ちゃんの能力に差はなかった。ところが2ヶ月たち10ヶ月になると、アメリカの赤ちゃんはよく聞き分けるのに、日本の赤ちゃんは段々出来なくなった。(上図参照)
- これは赤ちゃんが周囲の人の話す言葉を聞いて統計をとっているから。赤ちゃんはこの統計を取り込み、母国語に不要・必要な発音を選別し習得していく。
- 上記の通り生後6ヶ月から8ヶ月の赤ちゃんはどんな言語でも聞き取れるため、台湾の赤ちゃんもアメリカの赤ちゃんも同じ様に中国語特有の発音を聞き取れる。
- しかし2ヶ月たち10ヶ月になると、アメリカの赤ちゃんは中国語特有の発音を聞き分けられなくなってきた。(赤色実線が台湾の赤ちゃんの中国語発音聞き取り能力の推移。青色実線がアメリカの赤ちゃんの中国語発音聞き取り能力の推移。)
- 別の実験で生後9ヶ月のアメリカの赤ちゃんに中国語のネイティブスピーカーが25分間中国語で話しかけるセッションを設ける。これを4週間で計12回行う。対象となるグループは、(1)中国語セッションを受けたアメリカの赤ちゃん(Exposed to Mandarin)、(2)同じ内容のセッションを英語で受けたアメリカの赤ちゃん(Exposed to English)。
- 結果は水色三角△部分が示す様に、12ケ月の時点で中国語セッションを受けたアメリカの赤ちゃんの成績は台湾の赤ちゃんと全く同じになった。つまり、「1回につき25分間、12回、4週間」という短い中国語への接触で、アメリカの赤ちゃんは「中国語耳」を身に付けた、と言うことが出来る。
- 次にアメリカの赤ちゃんにテレビを通して中国語を聞かせた。同じ年齢の赤ちゃんに、生身の人間を使った中国語セッションと同じ時間/回数、中国語セッションを録画したものをテレビで見せたのだ。
- その結果が「TV」と「Audio」で記されている。上記の通り「TV」や「Audio」で中国語セッションを聞かせた赤ちゃんは、青色実線のアメリカの赤ちゃんと違いがなかった。つまりテレビで中国語を聞かされた赤ちゃんは、「中国語耳」に関しては、中国語を全く聞いたことのない子ども達と何も変わらなかったのである。
クール博士の実際のプレゼンは下記からご覧いただけます
大事なのは赤ちゃんに話しかける言葉
これを見て1. 生後半年はトリリンガル育児を開始するのに最適な時期であること、2. やっぱり赤ちゃんへ話しかける言葉は大事なんだと思い、我が家はこんな風に設定しまた。
ステルラ→息子:英語のみで話しかける様がんばる
夫→息子:フランス語のみ
それ以外の人→息子:日本在住なのでほぼ日本語
赤ちゃんとへの英語での話しかけでわからない言葉は都度調べる
一番息子といる時間が長い私が彼に話しかける言葉は一番重要だと思い、話しかける言葉は英語に変えました。
「おむつパンパン」「よだれが垂れている」等普段使わない英語はその都度調べます。
英語が話せない人でも赤ちゃんに話しかける言葉は「眠いね」「おむつ変えようね」などシンプルなので徐々にボキャブラリーを増やすことができます。
息子と二人きりだと自分の英語の練習だと思って、間違っていてもどんどん話しかけています。
英語教育をしていくうちに子供は自分で間違いに気づいて正しい英語を覚えていくので、親の話す英語が完璧である必要はない様です。
英語での表現がわからない場合は下記などを参考にさせて頂いています。
英語の歌を歌ってあげる
とはいえ英語で話しかけるとなると日本語より口数少なくなってしまいませんか。
そんな時はとりあえず私は英語で歌っています。
子供の歌は歌詞がシンプルなので覚えやすいですし、覚えてなくても歌詞付きが多いです。
英語でおすすめの歌は下記記事で紹介しています。
英語の絵本を音声を流す
息子と離れて家事をしないといけない場合は、読み聞かせてくれる英語の絵本をyoutubeで流しています。
おすすめはブライアン先生の読み聞かせ。
活舌良くゆっくり読んでくれ、尚且つ内容もシンプルなので、ブライアン先生が読んだ後にリピートして読み聞かせることもできます。
個人的には、ブライアン先生が非常に表現力豊かに読み聞かせてくれる顔の表情がツボです。
絵本を読んであげる
赤ちゃんに全集中できるときは絵本を子供の前においてゆっくり本を読んであげます。
別の記事ではお勧めの英語とフランス語の絵本も紹介しているので是非参考にしてみてください。
夫が子供に話しかけるのはフランス語のみ
彼は日本語も英語も問題なく話せますが、フランス語も覚えてほしいのでフランス語でのみ話しかけてもらうようにしています。
夫婦の会話は何語?
私たち夫婦は普段完全に日本語で会話しており、現在もそれは継続しています。
しかしそれでは日本語の比重が大きくなってしますのでゆくゆくは英語で会話に切り替えを検討中です。
切り替えるかどうかは息子の成長の過程を見て考えていこうと思います。
バイリンガル育児、トリリンガル育児に繋がっている方と繋がる
自分たちで頑張っていても疲れてしまう時があります。
そんな時同じ教育方針の方と繋がっているとお互い悩みを相談したり、バイリンガルやトリリンガル環境で子供同士を遊ばせることができます。
情報交換ならtwitter, instagram等SNSで同じ様な方と繋がることが出来ますし、実際の交流であれば私はジモティーでmom friend(ママ友)を募集したり、市役所や支援センターで英語関連のイベントがあると参加したりしています。
まとめ
トライリンガル育児をすると通常一つの言語を覚える子供より言葉を話し出すのが遅いと言わています。
私の知り合いもトライリンガル育児をしていますが、保育園の先生に言葉の遅れを指摘されたことがある様です。
ですが子供の頭の中は3つの言葉を同時進行で学んでいるので話し出すのが遅くなっても仕方のないことだと私は思っています。
息子は言葉の成長記録はブログで定期的に継続していきたいと思います。
大事なのはこつこつ継続していくこと。
この方法が十分でないと感じた時は柔軟に対応していこうと思っています。
無理なくトライリンガル育児を継続していこうと思います。
またトリリンガル育児子育てを1年試した1才半の息子の言語理解能力も記事にしましたので、是非ご覧ください。
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