「日本ではこんな時はこれ食べるけど、フランスは?」シリーズのパート1では、日常の生活でフランス人がどんな食事をしているかご紹介しました。
パート2ではイベント場面での「こんな時何食べる?何飲んでる?」をご紹介します。
この記事はざっくりと「フランス人は~」とまとめていますが、フランスは移民等様々なバックグラウンドの人が多く住んでおり、それにより日常的に食べる料理も異なります。
そのため、ご紹介する料理はあくまでもフランスをざっくり知るための手がかりとして、捉えて頂ければと思います。
ホームパーティー
地域や家庭によって作る内容は幅広いですがやっぱりフランス、前菜は欠かせません。
簡単で見た目もお洒落なバゲットトーストなどはよく前菜として作られます。
タプナード(フランスのプロヴァンス地方発祥のペースト)を塗ったりパテを塗るとお洒落な前菜の出来上がり。
ローストビーフなどは定番料理のひとつですね。
私が参加した20人ほどのガーデンホームパーティーでは豚の丸焼き(業者に発注)がでてきて、ほんとにびっくりしました。
タプナードは家でも作れますが、通販やお店でも色んなタプナードが購入できます。
アンチョビ入りとなしがあって、私はアンチョビ入りが好きですが、これは人によるので是非色々試してみてください。
ワインのつまみ
チーズ、生ハム、サラミ、ソシソンというドライソーセージはワインのおつまみでよく食べられます。
意外なのがポテトチップス。
美食のイメージのフランスですが、意外と庶民的ですよね。
ポテトチップのあのしょっぱさがワインと実はよく合うんです。
そのほか、オリーブなどもおつまみの定番。
夏の定番料理
スイカとメロン
日本で夏の定番果物のスイカは勿論、メロンもフランスでは夏の定番の果物
日本でメロンは高級果物の部類ですが、フランスでは2.5ユーロ(2021年現在約330円)ほどで買えるので、日本よりもっと身近な果物のひとつ。
サラダ
さっぱりしたサラダは夏の定番料理の一つ。
生野菜のほか、ボリュームがあるサラダを食べたい場合は、ジャガイモ(ジャガイモサラダ)やパスタ(パスタサラダ)、お米(ライスサラダ)、レンズ豆(レンズ豆サラダ)を入れて食べます。
また、茹でたじゃがいもやさやいんげん、トマト、オリーブ、ゆで卵、アンチョビー、ツナなどを使ったニース風サラダ(サラダニソワーズ)も夏に良く食べられるサラダです。
バーベキュー
バーベキューはフランス人にとって、キャンプ場や河原に出かけるわけではなく、自宅や友人宅の庭やバルコニー、近くの公園など身近な場所で手軽に楽しむもの。
ビールやワインに合うチーズを使ったおつまみ、季節の野菜で作るサラダやピクルス、生ハムやソーセージ、シーフードのカルパッチョ等のおつまみとワインを楽しみながら、肉が焼けるまでおしゃれべりを楽しみます。
夏バテした時
ラタトゥイユ
日本でもお馴染みのラタトゥイユは南仏の定番の夏料理
煮込むことで野菜のうま味が凝縮されて、冷やすとより口当たりがさっぱりして食欲がない日でも食べることができます。
キャロットラペ
フランスでキャロットラペは年中食べられるお惣菜の定番ですが、さっぷりした味付けの為、夏バテ時にも食べられます。
冬の定番料理
日本の冬の定番料理と言ったら鍋ですが、フランスもポトフ、ラクレット、フォンデュ、牛肉の赤ワイン煮込み等、体を温める料理をよく食べます。
ラクレットはチーズを温めて溶かし、ジャガイモ等のお野菜や生ハムやソーセージなどにかけて食べる料理で、最近はに日本でも人気ですよね。
結婚式
フランスの伝統的なウエディングケーキは、シュークリームを円錐状に積み上げて作るクロカンブッシュ。
「ピエス・モンテ」と呼ばれる、特別な時に作る工芸菓子のひとつで、子孫繁栄を願う目的で作られ、ウエディングケーキとしてだけではなく、赤ちゃんの洗礼式を始め、お祝い事に用意されます。
その他、日本で見かけるフレッシュケーキなどもウエディングケーキとして登場します。
料理はメニュー表が用意され、前菜、メイン、チーズ、デザートの順で料理とワインが出されます。
料理はゆっくりと運ばれ、各お料理が出される間にイベントやゲームが行われます。
そのため、料理が出終わる頃には午前0時になっていることもしばしば。
イースター
イースターは家族でお祝いをすることが多いです。
子どもがいる家庭では、本物のニワトリの卵の中身を抜いて、色をつけたものや、チョコレートの卵を大人が家の庭に隠し、子どもたちが探します。
料理は卵にちなんだ料理や、春の味とされる仔羊肉の料理がよく食べられます。
調理方法は家庭によって異なりますが、仔羊のローストや煮込みなどが定番です。
クリスマス
クリスマスはフランスで1.2を争うビックイベント。
クリスマスの食卓に並ぶのは、スモークサーモンやフォアグラを使った前菜から生牡蠣をはじめとするシーフードの盛り合わせ、七面鳥(またはチキンやローストビーフ)、チョコレート、ブッシュドノエルなどのケーキ、シャンパンが一般的です。
前菜では、フランスの特産品であるフォアグラを食べる事が多いです。
クリスマスの定番といえば七面鳥やチキンの丸焼きを想像しますが、フランスではこれらに加えて生牡蠣も食べます。
誕生日
誕生日にケーキを食べるのはフランスも同じ。
日本では生クリームたっぷりのショートケーキが誕生日でよく食べられるケーキですが、フランスはチョコレートケーキやロールケーキなどがよく食べられます。
ちなみに日本の生クリームたっぷりのショートケーキはフランスにはなく、似たケーキとしてフレジェ(Fraisier)という生地にアーモンドの粉が入ったケーキがあります。
クリームは生クリームではなくバタークリーム。
お正月
クリスマスは家族と過ごしますが、お正月は家族以外の友達と過ごす事が多いフランス。
お正月には鶏肉をよく食べます。
もともとは七面鳥やガチョウが多かったのですが、最近は鴨や雌アヒル、ホロホロ鳥とヌキ(太らせて食用にする若鶏)も食べます。
前菜は、フォアグラやスモークサーモン、ロブスターなどが食べられます。
ガレットデロワ
フランス北部はパイ生地にアーモンドクリームを入れたガレットタイプのもの、フランス南部ではオレンジフラワーウォーターで風味付けしたブリオッシュ生地にドライフルーツやオレンジを飾ったリング状のものを食べるそうです。
ガレットデロワは、エピファニー(公現祭)の日、1月6日に食べるのが習わしだと考えられていますが、1月中であれば公現祭に限らず、人が集まるときに食べられるそうです。
ガレットデロワには、中に陶器製のかわいい人形がはいっています。
(日本のガレットデロワは安全上、陶器ではなくアーモンドなどがはいっている事があります。)
切り分けたガレット・デ・ロワの中からこの陶器の人形が出てきた人は、王様(女王様)になる事ができ、王様(女王様)になった人は王冠をかぶってその日一日みんなから祝福されます。
記念日
定番料理はありませんが、いつもより豪華な料理のほかに、ワインをストックしている場合は大切なワインを開けて記念日を祝う事が多いです。
私も誕生日に、私の生まれた年のワインを開けてお祝いしてもらいました。
まとめ
日常シーンとは違って、イベントがある日は豪華で凝った料理がよく食べられている事が多いです。
この様なイベントごとで食べられるフランス料理のほうが、日本人のフランス料理にたいするイメージと近いかもしれませんね。
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